初日の出見に行こう・・・カナ
この白岩山に初めて登ったのが2021年5月半ば頃。
新緑の季節に山に入り、私自身の山の概念が大きく変わりました。
「山って、こんなに美しかったのか」。
この山をきっかけに、『五ヶ瀬町の「自然」の美しさを色んな人に届けたい!』そんな思いで色んな事をやってきました。
「五ヶ瀬町自然マイスター」は、自分だけでなく、よりたくさんの人が五ヶ瀬の自然に関わっていける取組みの一つでした。
何度登っても違う表情を見せてくれる白岩山。
年末にニュースを見ていると、今年の元旦は天気が良く、初日の出には良い条件なんだとか。
初日の出なんて、これまでの人生で見たこともなかった私。
スキー場のさらに上、おそらく雪山を登っていくことになるのだろう。
これまでの私なら考えただけですぐに諦めていましたが、大晦日の夜に「暖かグッズ」を詰め込んで、撮影用機材のバッテリーを充電している自分がいました。
冬の雪山、標高なめんなよ!
とりあえず車のタイヤはスタッドレスなんだけど、スキー場駐車場の更に上の登山口まで行けるのか・・・。
雪山を車で登るなんてほぼ無かったし、真っ暗で人もいない。
これはもし何かあったら、誰も見つけてくれないパターンか。
とっても不安だったので、地元の人と仕事仲間には「これから山に入るから昼までに連絡無かったら捜索出してくれ!」とメッセージして・・・。
ちなみにこの日の気温、鞍岡の自宅の前でマイナス5℃。
もしかしたら、同じように初日の出を見に登山している人がたくさんいるのでは?
そんな期待も抱きながら登山口へ到着しました。
登山口の車は・・・1台も無し。
(そうなのね・・・)
前日に届いたスキーウェアに身を包み、登山靴を履いて入山。
これも前日に買ったヘッドライトに懐中電灯の明かりだけが頼りです。
カメラはメインのミラーレスに、耐衝撃・耐低温用コンデジ、iPhone、そして動画用GoPro。
真っ暗な中、自分はいったい何をしてるんだろう・・・と、半分そんな気持ちで歩きます。
いつもの白岩山登山なら片道約1時間15分ほどだけど、雪道なのでもうちょっとかかりそう。
出来るだけたくさんの人に白岩山の魅力を伝えたい。
五ヶ瀬の人や、五ヶ瀬をまだ知らない人にも、この魅力が伝わってくれたらいいナ・・・なんて思いながら、雪道をザクザクと。
途中、獣の足跡だらけで、めちゃんこ怖かった!
熊はいないはずだけど、イノシシも突進してこられたらヤバそうだし、サルとかもデカいのは嫌だぞ・・・。
寒いのも辛いけど、やっぱり一人だから暗いのが嫌で、スマホで音楽(マイケルジャクソン)を流しながら♪♪
真っ暗な白岩山で流れる「Smooth Criminal(スムーズクリミナル)」はあまりにもミスマッチでニヤリと笑っちゃいました。
人生初の初日の出、涙出るほどの美!
日の出時間がだいたい7時15分ぐらいだと聞いていて、山頂に到着したのは6時9分。
まだ日の出までには1時間ありますが、遠くの空は既にうっすらと赤い!
山頂は私一人の貸し切りでしたが、寒いのなんの・・・。
日の出後も綺麗だったけど、日が出る前に一瞬赤く染まった空が涙出そうなぐらいでした。
気温マイナス8℃の山頂に約1時間半滞在しましたが、寒いより美しすぎる光景に何度シャッターを押したことでしょう。
人生初の初日の出で、こんな美しい景色に出会えるなんて・・・。
五ヶ瀬の山と空に守られている気がした
五ヶ瀬に来てから9ヵ月。
知らない土地で色んな事がうまくいっているのは、決して偶然ではなくて、この地の山や空から見守られている気がしてなりませんでした。
もちろんこの余所者が、うまくいってばかりでもないのです。
でも全てがどこかいい方向へ行ってる気もする。
人の温かさや自然のすばらしさなんかを、ド素人の自分がこうやって発信して、お金ではないもっと大事なものがたくさん返ってきている気がする。
自分にできる事がもっと他にあるのではないか、これだけでいいのか、本当にこれがやりたかったのか、日々色んなことを考えるけれど。
そんな答えは五ヶ瀬の人たちの笑顔に応え続ける自分の行動なのかもしれないですね。
これからもこの五ヶ瀬を愛して、人のたくさんの笑顔を作り続けたいと思います。
色んな人や、五ヶ瀬の場所にも、ありがとう!
2022年1月1日
くらおかくららプロデューサー にしちゃん